Archive for 31 October 2004

31 October

第43話「決戦、油小路」

平助を演じた中村勘太郎さん、本当に迫真の演技でした。
生死を掛けた戦いというのは、こういうものなのでしょうか。
今まで穏やかなイメージだっただけに、この世のものとは思えぬ表情に戦慄が走りました。
最期まで自分の存在意義を追求した平助でしたが、新選組へ使者に遣わせた伊東の配慮で救われた気がします。個人的には加納に代弁される前に気付いて欲しかった気もしますが、むしろ彼らの屈折した関係を物語っているようで惹き込まれました。

伊東を演じた谷原章介さんも、とても印象的な表情をされていましたよね。
伊東と近藤の場面、近藤の器の大きさが際立った場面でしたが、それ以上に策を弄し切れていない”らしくない”伊東に魅せられてしまいました。岩倉卿に屈辱を受けてからの伊東は、斉藤を起用したことからも分かるように、まるで機械が壊れてしまったかのように短絡的になってしまっていますが、反対にそれが人間的に、そして魅力的に映りました。
そして、最期の「近藤先生のお気持ちを無駄にするのか」という言葉。背後からの一撃によって虚しく逝ってしまいましたが、平助同様、彼もまた最期の最期で救われた気がします。

最後まで谷原さんと勘太郎さんのお姿に惹き込まれてしまいました。本当に、素晴らしい回だったと思います。

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