Archive for 17 October 2004

17 October

第41話 「観柳斎、転落」

今回の観柳斎は「生きることへの執念」「生の価値」を感じた、本当に素晴らしいエピソードだったと思います。皆さんの仰る通り「這い上がれ」という言葉は、観柳斎にとって「償い」であり「試練」だったと思います。
近藤は、伊東や平助の脱退を期に、法度に縛られない新たな道を歩もうとしているのではないでしょうか。「死」をもって組織を縛ろうとした土方も、近藤のそうした願いを受け止めてくれていると信じています。
確かに最近の二人の行動は山南さんや河合に対する背信行為かもしれませんが、私はこれを「新選組の旧体制に対する進化」と解釈しています。

茨木の行動に関しては(茨木のファンの方には申し訳ありませんが)人間の卑屈な一面を見てしまった気がします。肩書きに囚われず新選組に入れただけで幸せと語る島田魁と対象的に映りました。
これは想像ですが、茨木たちは直参を剥奪された観柳斎に賛同して欲しかっただけのように思います。果たして彼らに新選組を脱するだけの志があったのか…残念ながらドラマを観る限り武士らしい振る舞いとは思えませんでした。
しかし、観柳斎は茨木たちを救えるのは自分しかいないと思い込んでしまったのでしょうね。純粋に自分を慕ってくれた隊士がいてくれたことが嬉しかったのだと思います。自分の能力を省みず安易に請け負っってしまった彼の行動に、やりきれない悲劇を感じます。
今回は茨木たちよりも観柳斎の生き様(死に様ではなく)に重きを置いた話と解釈しました。
(もしかすると、茨木の死と観柳斎の生も対比させていたのかもしれませんね)



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