Archive for May 2004

23 May

第20話「鴨を酔わすな」

今回一番印象に残ったのは、なんといっても佐藤浩市さん演じる芹沢鴨です。
三谷さんの大河を観るまで、私にとって芹沢鴨は傍若無人、悪役の何者でもありませんでした。しかし、桂小五郎との口論でその虚勢が崩れかけた瞬間、初めて三谷さんの描く芹沢という人物を理解できたように思います。三谷さんは芹沢鴨を史上最強の悪役と仰っていましたが、私には芹沢は余りに純粋で世渡り下手なために地獄を見てしまった悲劇人に見えて仕方がありません。芹沢は矛盾に目をつぶることができず、自分や他人を追い込んでしまったのではないでしょうか。そう考えると、近藤や土方はなんとも強かに見えますよね。
これは自分の悪い癖かもしれないのですが、やはり完璧な人間ほど弱い部分を見てみたい気になるものです。土方さんも近藤さんも完璧ではないのですが、決定的な弱さには触れていないいような気がします。恐らく、流山がその見せ場になるのかもしれませんが、芹沢さんの今回のエピソードを見て、
そして、芹沢が最も人間らしい一面を見せているのは、近藤に孤立した自分をさらけ出しているところでしょうか。

坂本龍馬が高杉晋作の都々逸を口ずさんで登場したときは飛び上がるほど嬉しかったです(笑)。姿は見えませんが、さりげなく高杉との接触を描いて下さっている。っく〜!何が何でも高杉さんを出さず焦らせるつもりなんですね(笑)!ここまでくると(三谷さんの性格からして)最後まで出ないんだろうなあと思いつつ、執念深い私はひたすら高杉さんの登場を待ち続けるのでした…。
02:29:00 | swing | | TrackBacks